2016年10月4日火曜日

MPD+Raspberry Pi 3 BによるDAP、及び専用クライアント開発記録_Vol.2

 さて、連載二回目となります。前回JavaMPDというjarを発見して、なんだこれをGUIに乗っけるだけじゃないか、と意気込んでいました。
 過去形ということで察していただきたいのですが、今回はそんな前回の発見と方針などどこへやら、だいぶん違う方策でMPDを制御してゆくことにしましょう。

 というのも、JavaMPDをコンパイルする段階で設定ミスなどなどあったのかも知れませんが、どうやってもコンパイルエラーを吐きまくり、コンパイルできる状態に無かったのです。
 本来は、どこがおかしいのか、どこをどう変えれば修正できるのか探って行くことになるのでしょうが、あいにくとそんな技術を持ち合わせていない以上に、そこまで時間を割くことができない、という状況があります。

 首都大学東京の大学祭、みやこ祭でのオーディオ研究会の展示の一翼を担うものであるだけに、失敗と遅れは許されません。他のメンバーたちは続々と展示物を完成させていく中で焦りが募ります。

 というわけで、JavaMPDを諦めることにしました。といっても、やはりGUIで実装するという目標を変えるというのもこれはこれで残念です。ということで、JavaMPDを使わず、何かの方法でMPDを制御するGUIを制作する必要がありそうです。

  

 では、現状を整理しましょう。現在、Raspberry Pi上ではxwindowを実行しない状態、つまりCUIでRaspbianが走っており、その上で MPDと基本の通信機能を走らせている状態になります。そして、MPDの制御にはとりあえずC言語で書かれたCUIベースMPDクライアントであるMPCが走っており、MPCを介してMPDを制御することには成功しています。
 MPCは大変シンプルなソフトで、mpc playで再生、mpc nextで曲送りなど、きわめて手軽かつ直感的なコマンド操作でMPDを制御できますので、Volumioなどを使わない人にとって、とりあえずMPDを入れた後の動作確認などの段階で同時に入れてしまうことの多いものです。
 
 ならば、MPDを直接いじるプログラムを書くのが難しいのなら、MPCコマンドをsshで送信するGUIアプリケーションを書いてしまえばとりあえず解決するんじゃ無いか、ということに思い至ります。

 以上から、MPDクライアントを自作するというよりは、二次的にMPDクライアントを制作する、つまりMPCをGUIでフロントエンド実装してしまおうという非常に文系的な発想で開発を進めて行くことにしました。

 このアイデアに思い至るまで、オーディオ研究会の皆々様には多大な意見をいただきました。ありがとうございます。

 では、改めて今回作るアプリケーションソフトの定義をしていきましょう。
  1.  MPC/MPDを導入したRaspbianに対して動作するアプリケーション
  2.  言語はJAVA
  3.  ひとまずmac/Windowsを対象としてjarファイルを以て完成とする
  4.  GUIアプリケーション
  5.  必須機能は「再生」「停止」「曲送り」「曲戻し」 「プレイリスト更新」
  6.  可能ならUSBから取り込みも行う
  7.  I2S出力を行うためその部分と干渉しない
ついでに、今回のDAPの定義もしていきましょう(アプリケーション定義以外の部分で)。
  1.  Raspberry Pi 3 Model B上で動作するRaspbian JessyをOSとするシステム
  2.  MPDをメインとする
  3.  音楽再生機能・ネットワークラジオ機能(ひとまずSHOUTcast対応)
  4.  曲は内部保存(あくまでポータブルDAPである)
  5.  電源はUSB経由
  6.  I2S接続のDACチップ経由で出力する
  7.  DACチップはPCM5102A(テキサスインスツルメンツ製品頁)を搭載したモジュール(サンハヤト社MM5102)
開発環境は
  1. macOS sierra macbookAir e2015 上 IntelliJ IDEA 2016.2
  2. Windows 8.1 Embedded Industry Pro 上 IntelliJ IDEA 2016.2
  3. JAVA 8
  4. Raspberry Pi 3 Model B
  5. So-net 0simで運用するテザリング用Android携帯(Xperia A) ←この端末を介してssh接続 
以上の条件で、明日からまた開発を進めていきましょう!

 次回!「正社員ってお給料を安くするための法の抜け穴!?」 お楽しみに!

ここ最近みた映画3本+αについて

 ここ最近になって、割と映画を見るようになりました。というのも、ガルパンやマッドマックスの爆音上映で話題となった立川シネマシティとの出会いがあったからです。

 立川シネマシティは名前の通り東京都立川市、その中心部にあり、それぞれ複数のスクリーンを構える「シネマ・ワン(元シネマシティ)」、「シネマ・ツー」に分かれます。
 もともと立川の街が大好きだった私ですが、あまり最近の映画というものに興味を持てなかったため、存在だけは知っていたものの、一度も訪れたことがありませんでした。

 自分の大好きな三大TVアニメが「えとたま」「ズヴィズダー」「てーきゅう」なのですが(TVアニメシリーズとして。原作は好きだがアニメとしてはランクインしないものも当然あり)、そのうちのズヴィズダーはもろ立川が舞台です。
 大変立川愛にあふれたアニメなのでぜひ皆さんご覧ください。

 それはともかく、IKEAやららぽーと、フロムに東京地裁立川支部まで、みどころ満載の街立川にある単館系映画館が立川シネマシティです。

 もともとそれなりにガルパンが好きで、映画化されたと聞き、とりあえず見に行ってみようかと近所の映画館を検索していたところ、そういえば、立川に映画館あったよな、と思い至り見てみると、なにやら爆音上映なるものをやっている。まだ爆音上映が全国的に有名になっておらず、ガルパンも一介のアニメ映画だったころでした。

 ガルパンから向こう、何本か見たい映画が来るようだったのでわずかな年会費を払い「シネマシティズン会員」になってみました。これは大変お得なプログラムで、会員特典として予約が一日早くできるなどを抜きにしても、二本見れば元が取れるという奇跡のようなものです。
 地域に愛されている映画館なんだなぁと実感しつつ、初の爆音上映を楽しみました。

 そして、ハマってしまいました。爆音上映やガルパンにはまったのはもちろん(ガルパンは劇場で5回見てBDも買いました)、映画そのものにも目をむける機会を得たのです。
 生まれてこの方、割と勉強続きの人生でなかなか映画など見る機会を得なかった(もっとも、興味をもつきっかけにめぐりあわなかったというだけであって、そこまで勉強漬けで暇なしだったわけではない)自分には感動的でした。

 以降、家でオンデマンドサービスを活用し昔の良い映画を鑑賞したり、大学のアーカイブからVHSで映画を見たり、当然映画館に最新の映画を見るべく足を運ぶようにもなりました。

 というわけで、前置きが長くなりましたが、ガルパンとシン・ゴジラ、君の名は。の話です。

 公開順にざっくり述べると、ガルパン(劇場版)はアニメシリーズで一旦免れた廃校の危機を文科省の役人が親切にも映画のために呼び起こし、今までの戦友、敵校と共に大学選抜チームと戦って再び廃校の危機を免れるというものです。
 今度最終章の製作も決定したそうですが、今度はどんな理由で廃校になるんでしょうか。

 ガルパンの映画は戦車アニメである中で、絶対に怪我をしない「謎カーボン」や、武道として嗜まれている、といった無茶苦茶な設定により、純粋に胸躍る戦いを楽しむことができます。
 いろいろわずらわしいところを捨象してくれていることで、楽しみやすくしたのが成功の鍵でしょう。
 その一方で、戦車のディテールや音などは異常なまでのこだわりを見せ、軍事もの特有の「これは違う」といいたいおじさんたちをも黙らせてしまいました。

 シン・ゴジラはエヴァでおなじみ庵野監督作品です。随所にエヴァの音楽が入っていたり、個人的な感想ですが「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」を彷彿とさせる会議シーンや展開など、庵野監督自身が「私の好きにした。君たちも好きに見ろ」と言っているかのような仕上がりです。
 私の大好き「えとたま」を製作した「白組」もCGの部分で参加しており、その見ごたえも圧倒的でした。にゃ~たんとゴジラを同じ会社が作っているんですよ。

 しかし一方で日本らしい、日本人的感覚という文脈を持っていなければ理解しがたいシーンも多々あったようです。たとえば東南アジア某国からの留学生はまだゴジラが弱い時に撃ち殺せるチャンスがあったにも関わらず、地域住民たった二人の避難を待ったがために取り逃がしてしまった、というシーンで「なぜ撃たなかったのか・・・・・・」と気になっていたら映画が終わっていたと言っていました。
 また、会議シーンや首相の決裁の長さと多さ、そして形骸化も理解が難しいようです。
 それでいて、海外はどう評価しているのか見てみますと

 大手ゲーム情報会社IGNは「8.5」というなかなかの好評価ですし(IGNによるシンゴジラレビュー)、IMDbでも「7.8」という悪くない評価を出しています(IMDb、ShinGodzilla)。映画を見慣れている人にはそのよさが伝わりやすいのでしょうかね。某大国の友人に遠慮はいらないからお前ならどうした?と聞いたら最終形態上陸して米軍機が来た時点で核爆弾ぶち込むよねHAHAHAと言っていましたが。

 君の名は。・・・・・・。映画の良し悪しを正常に評価するには映画館を貸しきる必要がありそうです。周囲が精神的苦痛を強いてきたのでとてもまともに評価できません。
 
 ということで、最近話題になった三本の映画についてざっくり書いてみましたが、この三本のおかげで再び映画館で映画を見る、ということを久しぶりにした人も多かったのではないでしょうか。
 
 今週末あたりスーサイド・スクワッドの字幕版でも見てこようかと思います。スースクはできれば完全に原語で見たいのですが、なかなかどうして難しいので。

 そういえば、deadpoolも見ましたね。デッドプールはマーヴェルにぜんぜん詳しくない自分ですが(一応そこそこ映画だけは見てる)、ダントツ好きですよね、まずキャラが。
 公開当日一番に近くの東宝で見ましたが、結構な人気でした。続編も決定したらしいですし、うれしいですね。
 アメリカ映画にしては異常な低予算映画だと第四の壁を平気で突破したデッドプールは作中で語りますが、アメリカも予算使わなくても面白い映画作れるんだなぁと新しい発見ができました。
 
 ネガソニックが呼ばれた理由もクソみたいな理由ですし、マーヴェルのくせに年齢制限かかってるし、といろいろひどいのですが、それが受ける要因になったみたいですね。

 さて、一本増えて四本の感想を述べてきましたが、皆さんもぜひ、特にガルパン・ゴジラはまだシネマシティならかかってますので、劇場に足を運んで、その迫力あるスクリーンで体験していただければと思います(もちろん、家で見ても良いものは良いですが、戦闘シーンなどはやっぱり違います)。