Googleの新ツール、「Inbox」。 Android、iOS(iPhone)向けアプリとして公開されていますね。(Google Play / App Store)
先日、知人の方に依頼し招待を頂きまして、招待制であるこのInboxを現在使用しております。最近になってGoogleが少し条件を緩和し、孫招待以降を可能にしたので、自分の持っているアカウントが全部で3つあるので、残り2つも招待し、iPad、iPhone、そしてAndroidタブレットで別々のアドレスを運用しています。パソコンではプライマリのアドレスを基本利用しているのですが、使用ブラウザがノートではOperaかFirefox、デスクトップではFFDEかLunascapeと、Chromeを排斥しているため(インストールだけはしてあるが)、パソコンではInboxは基本利用しません(後述)。
数ヶ月運用してみて、個人的な感想から段々としっかりした意見として自分の中でまとまってきたので、ここにおいて書いてみたいと思います。
まず、UI。最近Googleが大好きなあのデザイン(material designのこと) ですね。MicrosoftのModern UI、AppleのiOS8に引き続いて、どうもIT業界はフラットデザインの方向に向かっているみたいですね。なんででしょう。
嫌いではありませんが、ちょっとGoogle感が無くなって、iOS8に慣れた自分としてはどうしてもiOSに溶け込みすぎててちょっと……となります。特に、Material Designが適用されていないAndroid 4.0 JBが入っているタブレットで使用する際には、浮きます、逆に。持っていませんが、5.0Lolipopでは浮かないのでしょうね。
次に、自動振り分け。これはかなり賢いです。JALを予約すればTravelに、Amazonで買い物をすればPurchasesに、メーリングリストからの情報はForumsに、と自動で振り分けてくれます。これがあるお陰で、ネットショッピングを色々な店舗でやっても、同じスレッドにまとめられるので、頼んだことを忘れたり、といったことも減ります。
次に、新機能「Done」と「Snooze」。Inbox上で右にフリックすると緑色になり、「Done」扱いに変わってトップ画面から消えていきます。2段階目の「既読」といったところでしょうか。もちろん、普通の既読も有ります。が、完全にもう用事のないものはいつまでもトップ画面にいる必要無いですよね。例えば、訂正になった待ち合わせの約束メールなど。あると、紛らわしい。これを「Done」に送るわけです。削除とは違い、Doneフォルダに残っていますので、あとから探して参照することも可能です。「Snooze」は、メールそのものをリマインダー化するものです。InboxというシステムはGmailと、タスク管理機能が統合されたものです。そのタスク管理機能を担うのが「Snooze」。左フリックで黄色に変化し、メールをもう一度「通知」する日時を指定することができます。例えば、イベントの案内がメールで来たとします。「15日の19:00~ 新宿駅東口集合」とか。それを、そのお知らせメールごと15日の12:00とかにSnoozeするのです。当然、集合のお知らせメールそのものですから、自分でスケジューラに入力せずとも持参品や注意点なども書いてあることでしょう。
そして「Pin」。重要なメールにはピンを付けることができます。従来のメールなどでもあった「保護」機能に近いものですね。ですが、ピンはむしろピンをつけたものだけを表示する、という機能に特化しており、 重要なメールのみを時系列で一覧にすることができます。
Inboxは以上のように非常に優れたメーラー兼スケジューラだと思います。発想がすごいですよね。確かに、メールをそのままリマインダーにすれば間違いも無い。
ですが、Inboxには日本特有かもしれませんが、致命的な弱点が存在すると思うのです。それは、Googleが悪いわけではない。この日本ではどうしようもないことなんです。
それは、最近「重要な連絡がLINEで来る」ということです。そうです。メールで来ないんです。正式な仕事の話だったり、ご年配の方、企業との連絡などであればメールで来ることが多いので、Inboxの目指す役割は果たせます。ですが、友達との約束が果たして今メールで来るでしょうか?ほとんどの方は、LINEで来るのでは無いでしょうか……。
自分としては、Inboxが使えるし、流れることも無いのでLINEではなくメールでやりとりしたいものですが(LINEの「既読」機能は確かに便利ですが)、こればっかりは時代の流れと言いましょうか、致し方ない。Googleも苦い顔をしているでしょう。
GoogleにもLINEの類似サービス、Hangoutがあります。ですが、ハングアウトはingressくらいでしか自分も利用していませんし、電話サービスもアメリカ・カナダに特化しているので(hangout同士の通話なら日本でも遜色ない)、ちょっと使いづらい。
以上を鑑みると、どうしても日本では「Material Designを取り入れたGmail」以上のものになるのはなかなか難しいのでは無いのでしょうか。招待制が解除された時、果たして普及するとは思えないのです……。
まぁ、逆に言えば一度Inboxに乗り換えてしまえば少なくともスマートフォンではGmailアプリに戻る理由はひとつも無いいい出来だとは思います。Inboxに乗り換えるほどの大きな理由は無いけれど、使ってみれば戻る理由はないくらいにはいい、という感触ですね。あとは、Chrome以外のブラウザに対応してくれれば、完全に自分はinboxに乗り換えると思いますよ。
ぜひ、みなさんも使ってみてください。個人的な知り合いの方でGmailユーザーの方がいれば、招待を送りますので、facebookコメント、あるいはメールにてお知らせ下さい。使ってみて欲しいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿