2015年1月27日火曜日

Office 365 ProPlus の機能について 第一弾 「OneDrive for business」 + Home&Business との違いは?

 大学や企業で一括で導入し、所属する人間が最新のOfficeスイートの全機能を活用できる、というMicrosoftのOffice提供形態、Office 365 ProPlus。

 この度、私が所属する首都大学東京でも導入されました。大変有難い話です。首都大生にしか関係のないこと(認証方法とか)はfacebookで流してますので、そちらをご確認下さい(首都大生の方はガンガン友だち申請下さいね!)。

 世知辛い話をすると、一人あたり\220/月、大学が支払ってるようです。まぁ、この規模になると個々の導入に際して色々と条件は違うでしょうから、一概には言えませんが、そんなもんのようです。

 さて、そんなOffice 365 ProPlus(以降OfficePPと略記)ですが、他の一般向けのエディションとは異なる点が多々あります。Officeスイートのアプリケーションすべてが使えないものの、Excel、Word、OneNote、PowerPoint、Outlookが入っており、学生には必要十分とも言える「Office 2013 Home&Business(最新版の名称)」を使っている方が多いと思いますので、それを基準に説明します。

 まず、入っているOfficeアプリケーション。前述のように、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook。これは、誰しもご存知でしょう。OneNoteは少し知名度が落ちるでしょうが、使ってみれば結構便利なソフトです。ノートをWordでとっている方は、OneNoteで取るようにすると効率アップかもです。いつかこの説明も書きたいですが、今回は割愛。

 以上のアプリケーションに加え、Access、Lync、Publisher、Infopath Filler、Infopath Designerが使用でき、サブツールとしてDatabase Compare、Spreadsheet Compare、テレメトリダッシュボードなどが利用でき、加えてOffice 365系統全てに言えることですが、他言語版をダウンロードして利用できること、及び常に最新のアップデートが適用されること、そしてiOS版が利用できることが挙げられます。

 1つずつざっと解説を。わかっている方は読み飛ばして本題OneDrive for Businessの使い方の方へ……

 Access とは、データベース管理のアプリケーションです。SQLなどの言語を利用し、データベースの管理作成を行います。わかりやすく言えば、Excelでやっていた名簿管理とか、そういったことをより高度に、セキュアに行うための使い方ができるソフトウェアです(もちろん他にも役割は有ります)

 Lync もうすぐ消えるソフトウェアです。何故かといえば、出来ることがほぼSkypeだから。今後Skype for Businessという名称に変更される予定だそうです。当然、テレビ会議、IM送信、そういったことが出来ます。最早特別な事ではない感じがしますね。
 
 Publisher Adobe InDesign っぽいといえばそれっぽいOfficeアプリケーションです。主にチラシを作成したり、簡易的なWebページを作成したりといったことが出来ます。もちろん、これらのことはWordでも出来ますが、Wordよりそういった機能に特化しており、逆にWordの得意な単なる文章入力だとか、そういった用途には向きません。わかりやすい例を挙げると、Wordは起動した時に文書を入力するためのカーソルが出てきていますが、Publisherでは文章を入力するときには毎回必ずテキストボックスを作らねばなりませんので、入力カーソルは出ていません。ここらへん、InDesignっぽいですよね。自分はWord、Excelの次によく使うソフトです。

 Infopath 一番説明が難しい奴ですが、Lyncが名前の変更であるのに対し、こちらは「完全終了」が決定しているので、華麗にスルーしておきます。

 ~~Compare ExcelやAccessのデータを比較してその相違点を検出すると同時にそれをレポートしてくれるツールです。文系の自分には名簿などの管理といった使用法が主になりますが、なんとか細胞みたいにならないためにも、バージョン管理をしているデータベースなどを比較する際に転記ミスなどが無いか、といった使い方も想定できますね。

 テレメトリダッシュボード 正直まだ良くわかっていませんが、皆にOfficeで作成したファイルを共有する際に、互換性をチェックしてくれるツールのようです。例えば、自分で追加したアドインがなければ動作しないExcelファイルなどを送ってしまい、あとから困る、といった失敗を防げるわけですね。まさに、教育・研究・ビジネスの場で活躍しそうなツールですね。

 多言語対応 文字通り、多言語に対応します。買い切りのOfficeでは、言語はひとつしか選べません(表示言語としては)。一方、365系では一本のライセンスで幾つもの言語バージョンを利用できます。なので、留学生なんかは自分の言語のOfficeを利用できますし、思い切って勉強のために二外のOfficeを入れてみても面白いでしょう。困ったら日本語版も入れてやればいいだけですので。
ちなみに、自分は韓国語版を入れて挫折し1時間で日本語にしました。

 最新のアップデート 365系では、契約期間中(この場合在学中など)、Officeのメジャーアップデート(Office 2013がOffice 2016になったり、ということ。2016はつい先日発表されましたね。今年の下半期に提供開始だそうです)が来ると、追加料金無しで最新版にアップデート可能なのです。今までは、買い切りだったので、大学のPCが2010だから2013のPowerPointのエフェクトが上手く動かない……といったことが起きていましたが、少なくとも同じ企業内、大学内の先生、友人、同僚などに送るファイルはこれからはもう間違いなく最新版準拠でいいのです。一時期悩んだ「.doc」にするか、「.docx」にするか……ももう起きないのです。

 iOS版の提供 iPhone、iPadをお持ちの方ならぜひにも利用していただきたい。自分は両方持っているので(思えばtouch二台、iPhone 5S、iPad4と色々買ったもんだ、しかし定価で買ったものなど1台もない) iOSデバイス向けにWord Excel PowerPoint OneNoteが提供されていますが、アプリケーション自体はどれも無料ですが、OneNoteを除き利用には途中から(所謂お試し期間が終わると)
365系の契約が必要になるのです。現在のところiOS版単体では売っていません。
 iOS版Officeはかなり使い勝手もよく、iPadにキーボードをつけてしまえば最早Windows版Officeと遜色なく、下手をすればmac版Office以上の出来になっています。これでもう妙な互換Officeビューアを入れる必要もありませんね(お世話になっておきながらこの言い草)!

 さてさて、ずいぶん前置きが長くなり、おそらく本題より長くなってしまいました。

 まずは、OneDriveについて軽く説明を。OneDriveは旧名SkyDriveで、Microsoftのオンラインストレージ(ネットワーク上にUSBメモリーのような保存域があるというイメージでOK)サービスです。競合するのはDropbox(最近提携したが)、Google Drive、boxなどですね。

 Microsoftのアカウントを持っていれば、だれでも無料で5GB(Office 365 SoloやPremium1年目の場合、無制限)のストレージが使えます。これだけでも、十分便利。というか、できることはあんまり変わりません。どの会社のサービスもできることはそう変わりません。ネットワーク上にデータが保存できて、どこからでもログインで閲覧できるということです。レポートなんかを入れておけば、忘れて印刷出来ない!単位がっ!ということにはなりませんね。そもそも書くのを忘れた時はどうしようもないですが。

 では、OneDrive と OneDrive for Business は何が違うのか。実は、表面的にはそう変わりません。ですが、内部的には大きく違います(統合されるという話もあるので、あくまで現在の話)。

 OneDriveはWindows8のスタートメニューのようなデザインで扱える、スタイリッシュなオンラインストレージです。対して、Businessは先ほど紹介しなかったOfficeアプリケーション(もうアプリケーションとしては提供しないみたいね)であるSharePoint の機能の一部なのです。

↑OneDrive
↑OneDrive for Business

 簡単に言ってしまえば、設計思想が違います。 OneDriveはあくまで個人のオンラインストレージ。Businessは企業・学校のオンラインストレージ。つまり、大学のサーバに個人ドライブがありますよね?あれのオンライン版がBusinessといったイメージなのです。

 また、オンラインであるので、どちらも出来ることは出来るのですが、基本的にOneDriveは「プライベート」、Businessは「共有」を意識しています。
 
 同じゼミの仲間などでフォルダを共有すれば、常に皆最新版が利用できるわけです。もちろん、OneDriveやGoogle Driveでもできますが、Office PPなら誰もがアカウントを持っている。そして間違って設定を全員公開にしてしまっても、精々大学内だけで被害が留まるので、すこし安心です。NASのFTPを切り損ねた某大学みたいなことにはならない。

 最後に、このOneDrive及びOneDrive for Businessを自分のパソコンに導入してみましょう。ネットワークにさえ繋がっていれば、少々アクセスに時間がかかりますが、ローカルストレージ同様に使用できます(なお、Windows 7及びServer 2012 R2 Standard(←!?)、初期バージョンの10(←!?!?)でのみ検証した方法です。もっともメジャーであろう8.1を持っていないひねくれ者につき、ご容赦下さい)。

 OneDriveを組み込むには、2通りあります。7だと、1通りのみですが。7含め全てで使えるのが、デスクトップ版。こちらが8でもお勧めです。

 デスクトップ版 インストールしてアカウント情報(こちらは普通のMicrosoft アカウントです! Businessではありませんので)を入力すると、即座にオンラインと同期され、ローカルストレージ同様使えます。便利ですね。Office2013を使っているなら、きっとMicrosoftアカウントを最初に要求されるので、無視した方も便利ですのでこれを期にどうぞ。

 アプリ版 Windows8.1には組み込まれています。しかし持っていないので書きようがない。


 対して、Business を組み込むには、デスクトップ版しかありません。

 デスクトップ版 ←ここからインストールする必要もなく、Office 365 ProPlusを入れた時点でスタートメニューに格納されていますので、そちらを探して起動して下さい。

 起動すると、URLを入力して下さい、という旨のメッセージが。さてさて、どうしたものか。

 結論、Web版のOneDrive for Businessにアクセスし、その時表示されている長いURLをそのままコピーすれば、自動で判断してくれるようですので、やってみて下さい。

 認証が終わると、組み込まれます。自分は両方組み込んでいるので、どんな感じなのかお見せしたいと思います。
 

 同じ感じですね。エクスプローラ上でフォルダやファイルを追加すれば、どちらもオンラインに自動同期されて、別のパソコン(やスマートフォン、タブレット)からでもアクセス出来るようになります。

 あ、ちょっと宣伝しとくとやたら真ん中で目立ってる(意図的)Creative Cloud Filesは同様のオンラインストレージサービスで、Adobe(pdfとかflashの会社)が運営しています。Adobeの学生サポーターとしてはこちらをおすすめします。というか、オンラインストレージとしては普通にOneDriveをおすすめしますが、Adobe の製品を使っているなら、Adobe製品で作ったファイルはCreative Cloudにアップロードしておくと色々と便利(iOSデバイスで簡単にアクセス出来る、作品公開サイトBehanceに簡単にアップロード出来るなど)なので、おすすめします。

 以上、いかがだったでしょうか。長文になってしまいましたが、OneDrive for Businessの使い方、そしてOffice 365 ProPlusの凄さ、感じていただけましたでしょうか。

 最後に言っておくと自分はMicrosoftとは関係有りません。むしろ関係ありたいくらいです。なんかいい話ありませんかねぇ。

 では、次回をお楽しみに!(Publisherの話を予定しています)

 

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