2022年3月21日月曜日

後見、保佐、補助の権限の違い(+α)

・後見

O 代理権 → 財産に関わる重要な行為を本人に代わって行うことができる

X 同意権 → 代理権がより上位の権限であるため、観念しない

O 取消権 → 被後見人が後見人の同意を得ないで行った法律行為を取り消すことができる(日用品の購入・その他日常生活に関する行為を除く)

後見開始の審判(7条): 請求権者 →「本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官」



・保佐

Δ 代理権 → 家庭裁判所が認めた権限につき、代理権をもつ(→ 家裁が何もしなければ代理権なし) ☆876条の3

O 同意権 → 民法13条1項(末尾に条文引用)財産に関わる重要な法律行為を被保佐人が行う際、同意を必要とする(同意を与えないときは、被保佐人の請求により裁判所が代わりに許可できる、13条2項)

Δ 取消権 → 同意権の範囲内の行為で、同意を得ずにした行為については取り消し可能(13条3項)

保佐開始の審判(11条) : 請求権者 → 「本人、配偶者、四親等内の親族、後見人、後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官」(後見の請求権者と一緒(当然後見↔保佐は入れ替わっているが))


・補助

Δ  代理権 →  家庭裁判所が認めた権限につき、代理権をもつ(→ 家裁が何もしなければ代理権なし) ☆876条の9

Δ 同意権 → 民法13条1項(末尾に条文引用)財産に関わる重要な法律行為 のうち一部を、「本人の同意を得て(本人の請求でも可、17条2項)」家庭裁判所の審判を経て同意が必要なものとすることができる(17条1項)

Δ 取消権 →同意権の範囲内の行為で、同意を得ずにした行為については取り消し可能(17条4項)

補助開始の審判(15条) : 請求権者 → 本人の請求 OR (本人の同意 AND 配偶者、四親等以内の親族、後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人又は検察官)

~代理権 OR 同意権の範囲を定める審判とともにしなければならない(15条3項)


・催告権(20条)

1項 行為能力者となった後、本人に対し1ヶ月以上の期間を定めて追認するか催告できる →確答しなければ「追認した」ものとみなす

2項 制限能力者である間に、法定代理人、保佐人、補助人に対し1項同様の催告ができる→確答しなければ「追認した」ものとみなす

3項 保佐、補助の場合、本人に対し、追認を得るべき旨の催告をすることができる → 追認がない場合は「取り消した」ものとみなす


・詐術(21条)

制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、取り消せない



・民法13条1項の行為

~原則として不動産関係、借金、損をする可能性のある行為が列挙されている。注意として「元本の領収」はパット見損にならない気もするが含まれる。不動産と借金はとにかくダメ、と覚えたい。

(保佐人の同意を要する行為等)
第十三条 被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
 元本を領収し、又は利用すること。
 借財又は保証をすること。
 不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為をすること。
 訴訟行為をすること。
 贈与、和解又は仲裁合意(仲裁法(平成十五年法律第百三十八号)第二条第一項に規定する仲裁合意をいう。)をすること。
 相続の承認若しくは放棄又は遺産の分割をすること。
 贈与の申込みを拒絶し、遺贈を放棄し、負担付贈与の申込みを承諾し、又は負担付遺贈を承認すること。
 新築、改築、増築又は大修繕をすること。
 第六百二条に定める期間を超える賃貸借をすること。
 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。

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