2015年7月9日木曜日

Windows 10 Pro Insider Preview がインストールできない・ビルド更新ができないときの対処法

 表題の検索ワードで検索して10130の時の記事に飛んでくる方が多いようなので、10130に限らず、アップデートやInsider Previewがインストールできない、といった場合になかなか気づかない上にMicrosoftも提示してくれていない「ある問題」を取り上げておく。

 WindowsシステムのハードディスクはCドライブがプライマリパーティション(OSが入ってるところ)、Dドライブがデータ保存域、となっているのが一般的であろうと思う(Dドライブはない場合も多いが)。だが、このほかにも隠れたパーティションがある。

 Linuxシステムだと露骨に出てくる上によく分かっていないと設定がうまくいかない(インストールからしてこれだからLinuxは玄人向けになってしまう)のだが、Linuxシステムではスワップ領域などシステムが管理する小さなパーティションを切る。Windowsでも似たようなものがある。

 コントロールパネルのコンピュータの管理>記憶域 を開くと見えてくるのだが、「システム管理領域」「システム予約域」みたいなものが現れてくると思う(メーカー製のPCだとさらにリカバリ領域があることが多い。絶対消してはいけない)。Windows10(8)のインストールを妨害する大きな要因がここにあるのだ。

 システム管理領域は7までのシステムでは100MB、確保されていることが多い。 自分の場合、10にする前のOSは2012R2で、フォーマット直後に入れたOSは7であったため、同じく100MB確保されていた。これで問題はないはずだった。

 Windowsはバージョンを重ねるごとにシステム管理領域に入れておくファイルが増えてきたようで、8以降のシステムでフォーマットするとどうやら300MB程度確保するようにできているらしい。というのも、アップデートなどでここにデータが入るため、余裕がなければならないのだが、到底足りなくなってきたようだ。

 で、自作erは特に、7から10に飛ぶ人が多いかと思う。すると、このシステム管理領域が不足してくるのだ。しかも、自分の場合途中まで100MBで耐えたため、問題がややこしくなった。

 システムを大きく変えたわけでもないアップデートでまさか問題になるとは思っていなかったからだ。

 では、以下対策方法を書いていきたい。

 まず、システム管理領域の位置が問題となる。ハードディスクは円盤状(SSDだからとか文句言わない)のもので、管理構造はひとつなぎとなっている。言い換えれば、先頭があり、終わりがある。

 これは物理的な位置なので、先頭のパーティション(システム管理領域)を拡張したいからと言って、後ろのデータセクタで余った部分を切って持って来ればいい、とはいかないのだ。なので、先頭パーティションであるシステム管理領域の次のパーティションの頭の部分を削って、システム管理領域にマージしてやる必要がある。

 で、その二番目のパーティションってのが厄介なことにCドライブ。この作業には「プライマリパーティションを削る」「システムを起こすのに重要なシステム管理領域にマージする」という背筋も凍る恐ろしい工程が待っているのだ。

 といっても、もし万が一エラーが起きた時に★残念なこと★になるだけで、エラーさえ吐かなければそう難しいことではない。自分は責任取れないので頼まれても絶対やりません。壊れてもいいっていう念書でもない限り。

 Windows標準のパーティション管理ツールではCドライブを削るなどというおぞましいことはさせてくれないので、定番のEaseUSの管理ツールを使います(フリー版でおk、こちらから) 。

 今の段階でWin10入れようという方はある程度知識があると思いますので、適当に工程を書くと、まずCドライブの頭を削ります(300MBくらいで十分)。そして、先頭のシステム管理領域にマージ。あとは適用してEaseUSの機能で再起動。

 めちゃくちゃ時間かかります。無事、起動すればおなぐさみ。

 起動したら、アップデートorインストールしちゃってください。

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