(言語の著作物の)翻案とは、 既存の著作物に依拠し、かつその表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ、具体的表現に修正、増減、変更等を加えて、新たに思想又は感情を創作的に表現することにより、これに接するものが既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為。(江差追分事件)
→複製と新たな独立の創作との間の行為である
→原著作物そのものであれば複製であるし、「表現上の本質的な特徴」を直接感得できない程度であれば新たな創作(インスパイア系)である
認定方法:答案上は「2段階テスト」を採用する(理論的にはこちらが正しい流れである上、定型的に処理できる)
原著作物Xの著作物性を認定→(Xの創作的部分を認定)→侵害被疑作品YにXの創作的表現が翻案されているかを判断
判断の際には直接感得性説(島並説)を用い、X作品の創作的表現がY作品に再生されること+Y作品の中でもX作品の本質部分が埋没せず直接感得できることが必要(後者を不要とする創作的表現説(田村説))もあるが、江差追分事件から考えると直接感得性説が有力か)
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